1人で店舗を運営していると、意外と時間を取られるのが「予約対応」です。
施術中や接客中に電話が鳴る。
LINEで空き時間を聞かれる。
営業時間外に予約の問い合わせが入る。
予約変更のやり取りを何度もする。
一つひとつは数分でも、積み重なると大きな負担になります。
そこで役立つのが、24時間ネットから予約を受け付けられる予約システムです。
ただし、1人店舗では高機能なシステムを選べばいいわけではありません。
大切なのは、
「予約システムを導入することで、自分の仕事がどれだけ減るか」
です。
この記事では、1人〜少人数店舗で検討しやすい予約システム7サービスを、料金・機能・使いやすさ・向いている店舗という視点から比較します。
※料金・サービス内容は2026年9月27日時点の公式情報をもとにしています。最新情報は各サービスの公式サイトをご確認ください。
結論|1人店舗は「高機能」より「必要十分」で選ぶ
1人店舗の予約システム選びで避けたいのは、使わない機能に毎月お金を払い続けることです。
スタッフ管理、多店舗管理、高度な分析機能などは、事業が大きくなれば便利です。
しかし、1人で営業している店舗に本当に必要なのは、
- お客様が自分で予約できる
- 予約日時を管理できる
- 変更やキャンセルを減らせる
- 必要なら事前決済ができる
- 日々の予約対応に使う時間を減らせる
といった基本機能かもしれません。
無料プランで十分なら、無理に有料プランを契約する必要もありません。
「機能の多さ」ではなく、「自分がやらなくて済む仕事が増えるか」で選ぶ。
これが1人店舗の予約システム選びでは重要です。
1人店舗向け予約システム7社を比較
まずは今回紹介する7サービスを、大まかに比較してみます。
| サービス | 月額料金の目安 | 無料プラン | 特徴 | 向いている店舗 |
|---|---|---|---|---|
| Square 予約 | 0円〜 | ○ | 予約・決済・POSをまとめやすい | 会計まで一元化したい |
| Airリザーブ | 0円〜 | ○ | 無料でも予約件数無制限 | シンプルに予約管理したい |
| freee予約 | 0円〜 | ○ | スマホ中心で始めやすい | 小さく始めたい |
| STORES 予約 | 0円〜 | ○ | 予約・決済・顧客管理が充実 | 今後拡張したい |
| RESERVA | 0円〜 | ○ | 業種・機能の選択肢が多い | 細かく設定したい |
| SelectType | 0円〜 | ○ | 予約ページを作り込みやすい | 低コストで工夫したい |
| ChoiceRESERVE | 22,000円〜 | × | 法人・本格運用向け | 規模拡大を想定している |
※ChoiceRESERVEは無料プランがなく、Aコースは月額22,000円・初期費用33,000円です。予約管理システム「ChoiceRESERVE」
ここで「どれが一番良い」と決める必要はありません。
1人店舗では、店の運営方法によって合うサービスが変わるからです。
1.Square 予約|予約から決済までまとめたい店舗に
Square 予約は、予約管理だけでなく、Squareのキャッシュレス決済やPOSレジと組み合わせて使えるのが特徴です。
現在は、
フリー:0円
プラス:月額3,000円/店舗
プレミアム:月額8,000円/店舗
の3プランがあります。
フリープランは1つのSquareアカウントにつき1店舗で利用できます。Square
Square 予約が向いている店舗
美容室、整体院、鍼灸院、サロンなど、
「予約を受ける → 来店 → 会計する」
という流れをできるだけ一つのサービスにまとめたい店舗との相性がいいでしょう。
すでにSquare決済を使っている場合は、特に比較候補に入れやすいサービスです。
注意したい点
予約管理だけが目的なら、Squareの決済・POSとの連携機能を十分に活かせないこともあります。
逆に言えば、決済までまとめたい人にとって価値が出やすいサービスです。
2.Airリザーブ|予約件数を気にせず無料から始めたい店舗に
Airリザーブは、リクルートが提供する予約管理システムです。
料金は、
フリー:0円
ベーシック:月額5,500円
スタンダード:月額11,000円
となっています。
大きな特徴の一つが、どのプランでも月間予約件数が無制限であることです。
ベーシック以上では、予約リマインドメールやGoogleカレンダー連携なども利用できます。Airレジ(エアレジ)
Airリザーブが向いている店舗
「予約件数が増えたら急に料金が上がるのは避けたい」
という店舗には検討しやすいサービスです。
AirレジなどAirシリーズを利用している人にも馴染みやすいでしょう。
注意したい点
フリープランですべての機能が使えるわけではありません。
リマインドやGoogleカレンダー連携など、自分が必要とする機能がどのプランに含まれているかを確認してから選びましょう。
3.freee予約|まず無料でネット予約を始めたい店舗に
freee予約は、以前「tol」という名称で提供されていた予約サービスです。
現在は、
Starter:0円
Business:年払いなら月換算3,180円、月払いなら3,980円
となっています。
Starterでも予約サイト作成・予約管理・SNS連携・事前決済などを利用できます。
Businessでは顧客管理や予約時アンケート、メールのカスタマイズなどの機能が追加されます。スモールビジネスを世界の主役に freee株式会社
freee予約が向いている店舗
特に、
「まだ予約システムを使ったことがない」
「最初から月額料金をかけたくない」
「まずネット予約を作ってみたい」
という1人店舗には入りやすいサービスです。
注意したい点
freee予約の事前決済機能を利用した場合、公式案内では決済手数料6%となっています。
月額料金だけではなく、オンライン決済をどれくらい利用するかも含めて考える必要があります。freeeヘルプセンター
4.STORES 予約|予約から顧客管理まで広げたい店舗に
STORES 予約は、予約受付だけでなく、事前決済・回数券・月謝・顧客管理など、店舗運営に関わる機能を幅広く備えています。
フリープランは月額0円。
有料のスモールプランは、年契約の場合**月額9,790円(税込)**で、月間予約件数200件、予約ページ10ページまで利用できます。
さらにスタッフ管理が必要になればチームプランなどへ拡張できます。STORES
STORES 予約が向いている店舗
現在1人で営業していても、
- 将来スタッフを増やしたい
- 回数券や月謝を扱いたい
- 顧客管理も充実させたい
- 予約と決済をまとめたい
と考えている店舗には選択肢になります。
注意したい点
1人店舗で予約受付だけを目的に利用する場合、有料プランは少し高く感じる可能性があります。
まずフリープランを使って、本当に必要な機能を確認してから有料化する方がよいでしょう。
5.RESERVA|無料から始めて段階的に機能を増やしたい店舗に
RESERVAは、さまざまな業種・予約形式に対応した予約システムです。
フリープランは、
月額0円・月間予約50件まで
利用できます。
有料プランでは、ブループランが年払いの場合月換算3,850円、シルバー6,600円、ゴールド13,200円など、必要な予約件数や機能に応じて段階的に拡張できます。RESERVA(レゼルバ)
RESERVAが向いている店舗
最初は無料で始めながら、
「予約が増えたら機能を追加していきたい」
という店舗には使いやすい料金体系です。
業種や予約形式に合わせて細かく設定したい人にも候補になります。
注意したい点
選択できる機能やプランが多いため、シンプルさだけを求めている人には少し複雑に感じる可能性があります。
「何ができるか」ではなく、自分が何を使うかを決めてから選ぶ方がいいでしょう。
6.SelectType|低コストで予約ページを細かく作りたい人に
SelectTypeは、予約フォームだけでなく、ホームページ、メールフォーム、アンケート、会員機能なども作れるサービスです。
予約システムには無料プランがあり、有料プランは、
ベーシック:月額1,650円(税込)
プロフェッショナル:月額3,300円(税込)
プレミアム:月額11,000円(税込)
などがあります。
ベーシック以上では広告も非表示になります。SelectType(セレクトタイプ)
SelectTypeが向いている店舗
「なるべく低コストで始めたい」
だけでなく、
「自分で予約ページを細かく作り込みたい」
という人との相性がいいサービスです。
注意したい点
設定できる項目が多いことはメリットですが、逆に「設定せずすぐ使いたい」という人には少し手間に感じることもあります。
7.ChoiceRESERVE|1人店舗より事業拡大を見据えた運用向け
ChoiceRESERVEは、今回紹介する7サービスの中では比較的、本格的な事業運営向けです。
最も小さいAコースでも、
月額22,000円(税込)
初期費用33,000円(税込)
月間予約300件まで
となっています。
無料プランはありません。予約管理システム「ChoiceRESERVE」
ChoiceRESERVEが向いている店舗
現時点の1人店舗というより、
- 今後店舗を増やす
- 複数拠点で利用する
- 外部システムと連携する
- セキュリティや管理機能を重視する
といった事業拡大を考えている場合の候補です。
注意したい点
開業したばかりの1人店舗であれば、機能も料金も過剰になりやすいでしょう。
「将来必要になるかもしれない」機能のために、今から高い固定費を払う必要はありません。
必要になった時点で乗り換えるという考え方もあります。
1人店舗が予約システムを選ぶ5つのポイント
ここからが、サービスを選ぶうえで最も大切です。
1.月額料金だけで選ばない
無料だから得、有料だから損とは限りません。
予約変更・リマインド・決済などの作業が自動化され、それによって毎月数時間の仕事が減るのであれば、月額料金を払う意味があります。
反対に、ほとんど利用しない機能に毎月5,000円、1万円と払い続けるなら固定費になります。
2.お客様が使いやすいか
管理画面が便利でも、お客様の予約画面が使いにくければ意味がありません。
特にスマートフォンから、
メニュー選択 → 日時選択 → 予約完了
まで迷わず進めるかを確認しましょう。
自分自身で一度予約操作をしてみることをおすすめします。
3.予約後の仕事がどれだけ減るか
予約システムを導入したのに、
予約確認を手動で送り、
前日にLINEを送り、
キャンセルのたびに連絡し、
会計も別で処理する。
これでは管理するシステムが一つ増えただけになってしまいます。
リマインド、変更、決済など、予約後の仕事まで減らせるかを確認しましょう。
4.外部サービスとの連携を見る
Googleカレンダー、POSレジ、キャッシュレス決済、LINEなどをすでに利用している場合は、そのサービスとの連携も重要です。
新しい予約システムを導入するために、今まで使っていた仕組みを全部変える必要はありません。
今の店舗運営に自然に入るものを選ぶ方が続きます。
5.「将来使うかも」で選ばない
スタッフ管理。
複数店舗管理。
高度な分析。
API連携。
便利な機能ですが、今使わないのであれば必要ありません。
1人店舗では、
今日の仕事を軽くしてくれるか
を先に考えた方がいいでしょう。
タイプ別|1人店舗ならどれを選ぶ?
ここまで比較しても迷う場合は、目的から考えるとわかりやすくなります。
予約・決済・POSまでまとめたい
→ Square 予約
無料で予約件数を気にせず始めたい
→ Airリザーブ
できるだけ簡単にネット予約を始めたい
→ freee予約
回数券・月謝・顧客管理まで広げたい
→ STORES 予約
無料から始めて段階的に機能を増やしたい
→ RESERVA
低コストで細かく作り込みたい
→ SelectType
将来的な複数店舗・本格運用を想定している
→ ChoiceRESERVE
「人気だから」ではなく、自分の店の困りごとに一番近いものから試すのがいいでしょう。
予約システムが必要ない1人店舗もある
ここも重要です。
ミセカルクでは、すべての1人店舗に予約システムが必要だとは考えていません。
たとえば、
固定客が中心で月の予約件数が少ない。
次回予約を来店時に取っている。
電話やLINE対応がほとんど負担になっていない。
このような店舗なら、無理に新しいシステムを導入する必要はありません。
サービスを一つ増やせば、
設定、管理、料金確認、アップデートへの対応など、新しい管理作業も増えます。
便利なものを増やすことと、店が軽くなることは同じではありません。
まとめ|予約システムは「予約を増やすもの」ではなく「時間を戻すもの」
1人店舗にとって、予約システムの一番大きな価値は、予約件数を増やすことだけではありません。
電話に出る。
LINEに返信する。
空き時間を確認する。
予約変更に対応する。
前日に連絡する。
こうした細かな仕事を減らし、本来の仕事に使える時間を取り戻すことにあります。
そのため、高機能なサービスを選ぶ必要はありません。
まずは無料プランを使って、
「このシステムを入れたことで、自分の仕事が減ったか」
を確認してみる。
減ったのであれば続ける。
減らないのであればやめる。
それくらいシンプルに考えていいと思います。
必要なものは取り入れる。
必要のないものは持たない。
自分の店にとって「ちょうどいい予約システム」を選ぶことが、結果として店を軽くしてくれます。


